第11回 パーキンソン病・症候群2

 パーキンソンに関して以前コラムを掲載した後、様々な方向から反響がありました。特にパーキンソン病と診断された本人からのレスが一番多かったように感じます。やはり、自分の疾患には詳しくなりますね。習うことも多いです。
 さて、当センターのパーキンソンに対する訓練ですが、新たに歩行訓練用にゼブラゾーンを設けました。パーキンソンは耳から、目から、の刺激で足が出やすくなることは前回のコラムでお話ししました。耳からの刺激はメトロノームを利用しましたが、目からの刺激として今回ゼブラゾーンを作ってみたわけです。公共性を重視し、一般の横断歩道を採寸し、それを参考に室内での歩きやすい歩幅を設定しました。床が白なので、さわやかであり、視認性に優れたブルーの線を引きました。
これで、歩行訓練をしたところ、平均的な歩幅でスムーズなリズムでの歩行が出来るようになったようです。メトロノームとの併用はさらに効果的です。パーキンソンの患者さんからの評判も上々で、自宅に同じようにラインを引こうかな、なんていう方もいます。
本来、パーキンソン用に引いたラインなのですが脳梗塞後遺症の片麻痺の方の歩行訓練でも効果を上げています。目標が線で示されたことで、足が出やすくなり歩幅を広く取ることが出来るようです。また杖をつく位置の目標にもなるようです。
これからも利用者さんの意見を聞きながらいろいろな訓練方法を試していきたいと思います。

(2006年4月25日)