第22回 トレッドミル運動

 ここ数回のつれづれはスタッフからのメッセージでしたが、久々にWebMasterよりお届けいたします。

 当センターには有酸素運動を目的とした運動機器として、エルゴメーターとトレッドミルがあります。そのトレッドミル運動に関して興味深い報告が発表されたので紹介したいと思います。

 ロイター記事より一部引用いたします。

「トレッドミル運動が脳卒中患者の脳を刺激し歩行を改善」

 米国心臓病協会(AHA)雑誌「Stroke」(8月28日号)に報告されています。トレッドミル運動は脳卒中患者の小脳と中脳の活動を高め、歩行の改善に関連。臨床試験では脳活動を評価するために機能的MRI検査も行われています。脳に対しての効果と心臓血管系の効果の両方で有意な改善に関連していた、と述べられています。また、「脳卒中から数十年経過した場合もトレッドミル歩行によって健康および機能の面で恩恵を得られる可能性がある。」とも。長期間にわたる脳卒中のダメージは不変ではなく、運動による脳や体の機能回復に遅すぎることは決してないのです。

 ちなみに、ストレッチングに関しては歩行速度への影響はあまり無く、心臓血管系の健康状態に悪化がわずかながら認められた、という記述も。これは少し?マークですけど・・・。

 このような科学的裏付けがあると、納得して機能訓練に取り組んでいただけますね。

 トレッドミルもエルゴメーターも、当センターでは有酸素運動であると同時に「下肢の協調性向上」を期待して導入した運動機器です。トレッドミルを初めて使う人はどうしても緊張してしまい、腕・肩に力が入ってしまうようですが、数回実施するとリラックスして自然に歩くことが出来るようになっています。メニューに取り入れている利用者数もかなり増えてきました。エルゴメーターですが3台とも稼働している時には本当にスポーツクラブの様です!結構迫力、ありますよ。

(2008年09月22日)