第4回 ある利用者さんのはなし2

久々にコラムです。言い訳をさせていただきますと、ホームページの更新やら、パンフレットの制作やら、細々としたことがありました為にさぼっておりました。
さてさて、このコラムに是非紹介したいと思っていた利用者さんのお話をしたいと思います。Wさんと言います。昭和12年生まれの女性です。平成13年9月14日に脳内出血発症。手術後、病院にてリハビリを開始。右片麻痺。平行棒の歩行から歩行器の歩行までの訓練が終わってところで退院。当センターには12月27日より通所開始しました。歩行訓練を中心に、プログラムを組みました。上肢の訓練は上肢交互滑車運動器での自動運動を行ないました。最初は平行棒での歩行訓練で様子を見て、歩行距離がのびてきたところで介助により、四点杖歩行に切り替えました。左右のバーが無くなったことで大変不安だったようです。そのため、介助の手への荷重、依存がかなり強かったことを良く覚えています。少しずつ介助を無くしていく様に暗示をかけました。「ほーら、大丈夫でしょ!」とか言いながら少しずつ手を離していきました。後に本人に聞くと、大変恐い思いをしていたそうです。(ごめんなさいね、Wさん!)当リハビリセンターではこの「暗示」をよく使います。(ばらしちゃいけませんね!)いつの間にか、四点杖での自力歩行が可能になっていました。(予定どおり!)Wさんはその後も大変努力し、今では歩行訓練のうちの半分が四点杖の自力歩行、残りの半分がT字杖の自力歩行!となっています。今後は完全にT字杖歩行に切り替えていきたいと思っております。Wさんのご主人は大変協力的で通所の際は優しく介助して来てくれます。そのうち仲良くお二人で公園を散歩、なんていかがでしょう?なかなか理想的なご夫婦だと思いますよ。

(2004年11月10日)